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今週はほんとに余裕がなくで更新できるかどうかというところだったのですが…なんとかギリギリ?;
明日は会社の運動会です…社会人になっても運動会wwうちはお弁当食べる係りですがwwwwwwww
お話はつづきからです。
熱の余韻を残したシーツの波跡
明けを告げる鳥もまだまどろんでいる時間
今は穏やかなぬくもりを共有するように寄り添っていたのに、唐突に意識が覚醒した。
【15:痕跡】
意識を失うようにして眠りに落ちてからあまり時間は経っていないだろうに、どうしてだか目が覚めて、ボリスは身じろいだ。
向かうあうように眠っているルシアンは、先程まで散々良い様に意地悪く翻弄してきた相手とは思えないほどあどけない寝顔で起きてくる気配は欠片もなかった。
シーツの中といってもお互い一糸纏わぬ状態で、普段ならすぐに服に手を伸ばすところだが、不思議と穏やかな心地でボリスはルシアンを飽くことなく眺めている。
ふとシーツからはみ出た肩が寒そうだと引き上げてやっていると、腕の内側に赤い跡が見えた。
姿見で確認してはいないが、ルシアンが跡をつけるのを好むおかげで大概情事の翌日は体中すごいことになっている。
なんとなく腕につけられた跡を眺めていると、気恥ずかしさよりもある好奇心が頭をもたげてきた。
余裕がないからいつつけられたかはそんなに覚えてはいないが、ちり、とした小さな痛みのあとに指でなぞるルシアンのとても楽しそうな表情を思い出して、何がそんなに楽しいのかがわからない。
自分から進んで跡をつけることはないが、それでもルシアンに強請られて何度かつけたことはあるので、加減は多少知っている。
いつもの自分ならそもそもこんなこと思いつきもしないのだろうが、今はまだ覚醒したといってもどこか意識が眠ったままなのだろうと、頭の隅でいやに冷静に考えながら、ボリスの髪に絡んでいるルシアンの手を引き寄せた。
手首の内側なら普段グローブを装備しているから目立たないだろうと、皮膚の薄いそこに唇を寄せる。
なんとなく場所を確認するように舌で舐めて、ほんの少し吸い上げて。
薄暗がりでもそれとわかる赤い花を、ルシアンがしたようにボリスも指でなぞった。
やはり何が楽しいのかはわからない。
それでもどことなく満足感のようなものを感じて、ボリスはようやく戻ってきた睡魔に今度こそ身を任せた。